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私達は木に対して「ぬくもりがある」とか「やさしい」という表現をよく使います。確かに木材にはビニールやコンクリートにはない自然素材のよさがあります。それは一体なぜなのでしょうか?
木の暖かさ <なぜ木は暖かく感じるのか> 私達は物に触ったとき、冷たいのか暖かいのかを瞬時に感じ取ります。金属やコンクリートを触ったとき冷たく感じるのは、それが皮膚体温を奪うからです。熱は温度の高いほうから低いほうへ流れていきますので、金属やコンクリートは熱を伝えやすく、触ったときに皮膚からそれらに熱が移っていくため冷たく感じるのです。 これを金属は熱伝導率が高いと言います。逆に、木が暖かく感じられるのは木が熱を伝えにくいからです。木が熱を伝えにくいのは、木の細胞に空気が詰まっていてそれが断熱材の役割を果たしているからです。私達は寒 くなるとセーターを着たり、ダウンジャケットを羽織ったりしますが、これも同じで、いわば空気を着て熱が逃げるのを押さえているのです。 熱を伝えにくいという木の特徴は普段の生活の中でも利用されています。お味噌汁のおわんやフライパン、やかんの取っ手などに使われる木は熱すぎる熱から皮膚を守る役目を果たします。 木はやはり人に「やさしい」 木は人に「やさしい」ということがよく言われますが、これにはしっかりとした根拠があるのです。 実際に木を触った時、人がどのように感じ、私達の体に直接どんな影響を及ぼすのかについて実験がなされています。それをご紹介しましょう 私達が快適だと感じる素材は一体どんな素材なのでしょうか? よく使われている木材数種類(桧、ナラ、桐のノコギリ引きの逸材面とカンナで削った鉋削面)と身の回りに使われている材料(ビニール、ガラス、アルミニウム、綿など)を目を閉じた状態で触ってもらい、その官能評価が行われました。 その結果、木材全てに自然感が感じられ、快適であるという結果が出されました。また、血圧を測定したところ、官能評価にて快適で自然感があると評価がされていた木材では血圧が低下し、逆に不快感があると評価されていたガラスでは血圧が上昇する事がわかりました。 また、脳波測定では材料と接触している時と接触していない時とで脳波(α波)がどう変化するかが測定されています。 α波(8〜13Hz)は目を閉じて精神的、肉体的にも安静な状態であるときに現われる脳波です。この脳波を測ることによって現在精神的に安定しているか、ストレスを感じているのかが測定できるわけです。 このα波を測定した結果、木材に単に触れただけの場合には、他の素材と比較して脳に対する刺激が少なく、人に対して「やさしい」素材であるということがわかりました。そして積極的に木材に触れたりなぜたりした場合には他の素材と比較して脳の活動が他の素材に比べて活発になり、その素材から脳が受ける情報量が多いということが分かりました。 このことは木材が人にとって大変意味のある素材であるということを示しています。私達大人にとっては違和感のない素材であるということと、活発な子供達にとってはよい意味で感覚を刺激する素材だということです。子供、特に赤ちゃんの脳は五感に刺激を受ける事によって脳が発達しています。子供の感性を伸ばすにはプラスチックやタイルよりも木材の持つ複雑なパターンと素材感が必要なのです。木材の持つそうした素材感を床や遊具などに使えば、手や足の裏から適度の刺激を受け、子供の発達を助けてくれる事でしょう。 木と癒し … 木の魔力・フィトンチッド… 木の殺菌作用 … 木材の視覚作用 もし、今日から人間一人が寝起きできるくらいの小さな部屋に閉じ込められ、3日間を過ごさなければならないとしたら、あなたは一体どの部屋を選びますか? 1. コンクリートで囲まれた部屋 2. 木で囲まれた部屋 3. 鉄で囲まれた部屋 4. ビニールで囲まれた部屋 私なら間違いなく木の部屋を選びます。みなさんはどの部屋を選ぶでしょうか。おそらくほとんどの人が木で作られた部屋を選択する事でしょう。 私達は自然素材である木材が自分たちにとって心地良いものであると直感的に感じとっています。それは一体なぜでしょうか。 近年、ストレスや癒しに対する関心が高まり、それらの研究も発達しました。その中で、樹が人の精神面や生理面に与える作用について興味深い研究結果が報告されています。そのいくつかについてご紹介しましょう。 木の魔力 フィトンチッド 「木材の科学」トップページへもどる 最近の「癒しブーム」に押されてか、デパートや雑貨屋では森林浴効果がキャンドルやアロマオイル、スプレー、入浴剤などをよく見かけるようになりました。これらの商品に使われている香りの多くは、樹や植物から抽出される精油成分をもとに作られています。 精油とは樹の樹皮や葉、材、花、果実、植物などから得られる香りの成分のことで、よくフィトンチッドと呼ばれています。 「森林には人をリラックスさせる効果がある」こんな事を聞いた事はありませんか?森林に入ると爽やかな清涼感が感じられますが、これも木から出されるフィトンチッドという微量成分のなせる技なのです。 フィトンチッドには様々な働きがあり、動植物、昆虫、細菌の他、私達人間にも影響を与える事が分かっています。フィトンチッドは一体、私達にどのような影響を与えるのでしょうか? フィトンチッドとは フィトンチッドは主に樹木が作り出す微量成分で、化学組成はテルペノイド、エステル類、フェノール類などでテルペノイドが主成分です。これらは樹種によって種類や含有量が異なっています。桧の匂いや杉の匂いなど、樹種によって独特の香りがあるのはこの成分の違いによるものなのです。 このフィトンチッドには様々な働きがあることがわかっています。もともとフィトンチッドは樹木が自分自身を守るために作り出した防衛手段です。動物や昆虫から葉や幹をまもる摂食阻害作用をはじめ、病害菌に感染しないための殺菌、殺虫作用、昆虫や微生物からの忌避、誘引など実に様々な働きをします。1930年に旧ソ連のトーキン博士によって発見されたこの物質はこうした作用から、植物(フィトン)が殺す(チッド)と名づけられました。 フィトンチッドにはこれらの作用の他、樹木同士でお互いに警戒物質を出し合って外敵から身を守ったり、あるいは地中や空気中に発散させて昆虫や他の植物を排除したりする事が知られています。土に根ざして何十年もその場で生活する樹木が編み出した防衛手段と言えるでしょう。「樹は何十年という長い年月をかけて自らの環境を作り変えていく」ということを聞いたことがありますが、まさにこのフィトンチッドはその機能を果たしていると思います。 木材の持つリラクゼーション効果 木の香りと自然感 木の香りの印象の違いについてはSD法という官能評価方法により実験がなされています。実験方法は、木材から抽出された精油やその構成成分19種類を被験者に吸入してもらい、その時の印象を7段階で評価した後に統計処理するというものです。 それによると自然感については男女ともにタイワンヒノキ、ヒバ、ヒノキの材から抽出した精油において最も強く自然感が感じられ、木材の持つにおいには自然感と強い相関関係があることがわかりました。 逆に精油の成分であるカンファー、シトロネラール、シトラールなどの成分は人工的な印象を持たれる事がわかりました。なお、歯科の消毒に用いられる精油成分のオイゲノールは不快であると感じられました。 被験者はこうした精油成分を嗅ぐのは初めてだということですから、人には元々そうした自然の香りを嗅ぎ分ける能力があるということでしょう。古代文明が栄える以前の約500万年間、人間が生活してきたのは自然環境だったのですから当たり前と言えば当たり前かもしれません。 図1 木材の精油と精油成分の官能評価における「自然感」の違い(木材の材油は自然な感じを与え、精油成分は人工的な感じを与える) フィトンチッドによる生理反応 木の香りと人の感情については、このほかにも感情プロフィールテストという別の方法での評価がされています。これは質問事項に答えていくことによって心理的な気分の変化を読み取るものです。それによると官能評価によって最も強く自然感を感じさせたタイワンヒノキ材の吸入が、私達のストレスとされている「怒り」「緊張」「疲労」「憂鬱」の感情を20%〜50%も減少させることがわかりました。 また、実際の生理反応ですが、タイワンヒノキ材油とオイゲノールの吸入によって血圧、脈拍、作業能率にはっきりとした違いがあることがわかりました。自然感を強く感じさせるタイワンヒノキ材油には血圧を低下させ、不快感のあったオイゲノールは脈拍数を高める作用があることが分かりました。作業能率についてもタイワンヒノキ材油は作業能率を高め、オイゲノールは下げる事が分かりました。 長い間森の中で過ごしてきた先祖の記憶が受け継がれているのでしょうか。人工物に囲まれて過ごす現代社会の私達とって木々の持つこうした香りにはやはり安らぎを感じるようです。木材の持つ、こうしたリラクゼーション効果は現在、芳香剤、石鹸、入浴材、安眠枕、消臭スプレーなど、様々な物に利用されています。まさに「森の恵み」と言えるでしょう。 「タイワンヒノキ材油とオイゲノールの吸入による血圧と脈拍数の変化」 自然な感じを強く与え、緊張、疲労の感情尺度を抑制したタイワンヒノキ材油は、血圧を低下させ、不快な感じを与え、「緊張」「疲労」を増加させたオイゲノールは脈拍数を高めることがわかりました。 <出典> 「木材は環境と健康を守る」 有馬高禮 編者 産調出版(1998) より転載 <参考文献> 「木材は環境と健康を守る」 有馬高禮 編者 <産調出版>(1998) 木と癒し … 木の殺菌作用 … 木のぬくもりを科学する … 木材の視覚作用 木と癒し <人の感覚を心地よく刺激> 「木材の科学」トップページへもどる もし、今日から人間一人が寝起きできるくらいの小さな部屋に閉じ込められ、3日間を過ごさなければならないとしたら、あなたは一体どの部屋を選びますか? 1. コンクリートで囲まれた部屋 2. 木で囲まれた部屋 3. 鉄で囲まれた部屋 4. ビニールで囲まれた部屋 私なら間違いなく木の部屋を選びます。みなさんはどの部屋を選ぶでしょうか。おそらくほとんどの人が木で作られた部屋を選択する事でしょう。 私達は自然素材である木材が自分たちにとって心地良いものであると直感的に感じとっています。それは一体なぜでしょうか。 近年、ストレスや癒しに対する関心が高まり、それらの研究も発達しました。その中で、樹が人の精神面や生理面に与える作用について興味深い研究結果が報告されています。そのいくつかについてご紹介しましょう。 木材の視覚作用 「木材の科学」トップページへもどる 木は目にやさしい <木材と紫外線 - 有害な紫外線から目を守るには> 「木材校舎に通う子供達のほうが近視になりにくい」という統計報告があるようです。 一般に、木材は目にやさしいと言われています。それは一体なぜでしょうか? 木材には、目に有害な紫外線の反射を抑え、逆に、暖かみを感じさせる赤外線を反射しやすいという性質があります。これは木材の細胞壁に含まれるリグニンの分子構造内に六角系のベンゼン環があり、これが紫外線を吸収してくれるからです。 太古に地球に酸素がなく強烈な紫外線が地上に降り注いでいた頃、陸上へと勢力を伸ばそうとしていた植物が身を守る為に生み出した防衛手段だと考えられています。 一般に、目には人の肌とほぼ同じ、50〜60%の反射率が最も心地よいといわれており、木材もまさにこの反射率を持っています。また、木材の表面には細かい凹凸がたくさんあり、それが光を散乱させて、ぎらつきを抑えるため目にやさしくなっています。 ただ木材でも、光沢度の高い塗装をすると、紫外線が反射する率が大きくなり、眼精疲労の原因にもなります。学校や子供達の勉強机に木材を使用する際には、こうした木材の性質を活かすため、光沢度の少ない塗料を選ぶか、無塗装のものを選ぶとよいでしょう。 サイトマップ サーチ 連絡 ヘルプ お客様へのお願い 御意見 木の殺菌作用 「木材の科学」トップページへもどる <木材はダニの発生を押さえる> 近年、アレルギー疾患が急激に増えています。アレルギーのもととなるアレルゲンには実に様々なものがありますが、その中でもダニによるアレルギー疾患が一番多いようです。 ダニがアレルギーの最も大きな原因となってしまった背景には、近年の住宅の建築様式が変化したことがあげられます。従来の木造住宅にかわって、高気密、高断熱のコンクリート住宅が増え、断熱性や機密性は改善されましたが、冬でも暖かく、換気量の少なくなったこれらの住宅はダニにとって格好の居場所となったのです。 ダニの活動は温度と湿度に大きく左右され、温度が20〜30度、湿度が60%以上で活動が活発になります。ダニが最も発生しやすいのはこの二つの条件がそろった時になります。 一般的に木造住宅ではコンクリート住宅と比較してダニの数が少ないことが知られています。その理由としては、木材の調湿作用によって、湿度が低く保たれること、木材に含まれる精油成分にダニを押さえる働きがあること、そして木材が物理的にダニの生活環境に適さない素材であるという ことがあげられます。 実際に、ダニの被害に悩んでいる家庭において、カーペットおよび畳の床を木の床に貼り変え、ダニの数がどう変化するのかが調べられています。 結果は図にあるとおり、改装前と改装後ではダニの数が激減することが分かりました。また、優れた殺菌、防虫作用があることで知られる青森ヒバの精油を用いてダニの生息数を調べた結果、同じくダニの数が激減することがわかりました。
by h.maruya
| 2007-05-04 03:19
| 資料・自然素材
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