Part1 '05 5/18WED〜5/25WED
(写真・篠塚)篠塚 裕子 Yuko Shinozuka
1968年 神奈川県に生まれる
1992年 東京芸術大学大学院陶芸専攻修了
1995年 現代の茶陶展 入選
1996年 花の器ビエンナーレ 入選
1998年 BONSAIの器展 優秀賞
2003年 日本クラフト展 入選
2004年 工芸都市高山2004クラフト展 入選
現在 神奈川県横浜市にて制作
個展・グループ展多数
有機的な曲面で構成された独特のフォルムが特徴的な作家である。しかし、ベースにあるのは工芸的「用」。
彼女が常に意識しているのは「用」と「造形」の二面性を兼ね備えた作品づくりだ。「用」の要素をシンプルに解釈して、造形のベクトルへ転化している。伝統的なカタチや決まり事からあえて離れようとしているかのようだ。
最近のイギリス旅行で、装飾を極限まで廃した表現様式「ミニマリズム」を体感し、あらためて「侘」に代表される成熟した日本文化を再認識したようだ。「今志向しているのは、ミニマルでデコラティブなもの」相反する造形の方向性と「用」を彼女の中でどうやって融合させて表現するのだろうか。
「最後まで答えが出ないかも知れない」と正直に語る彼女は、「アート」と「工芸」を行き来しながら模索している。彼女の見付けた答えの断片を見られるのが楽しみである。
(写真・1) 片口 大:9×12.5×13cm、小:14.5×10×11cm
(写真・2) 花器 20×20×21cm